ITエンジニア未経験でも採用される!企業が求めるスキルとは

未経験転職

「ITエンジニアになりたいけれど、未経験の自分にチャンスはあるのだろうか?」――そんな不安を感じる人は多いでしょう。専門知識や経験が必要に見える業界だからこそ、「採用されるために何を準備すればいいのか」を知りたいと考えるのは当然です。
結論から言えば、未経験でもITエンジニアとして採用される可能性は十分にあります。企業は今、経験よりも“伸びしろ”や“意欲”を重視する傾向にあり、基礎的なITスキルと学ぶ姿勢を持つ人材を積極的に求めています。
この記事では、企業が未経験のITエンジニアに求めるスキルや考え方を具体的に解説し、採用されるために押さえておくべきポイントを紹介します。これからIT業界へ一歩踏み出したい人に向けて、実践的なヒントをお届けします。


未経験でもITエンジニアとして採用される理由

IT業界が慢性的な人材不足に陥っている背景

ITエンジニアを取り巻く環境は、ここ数年で大きく変化しています。多くの企業がデジタル化やDXに取り組み、業務システムの刷新やWebサービスの立ち上げ、クラウド移行など、ITエンジニアの仕事は増え続けています。一方で、その仕事を担うITエンジニアの数は追いついておらず、慢性的な人材不足が続いています。

特に、現場で長く活躍できる若手人材は、どの企業も欲しがっています。経験者だけに絞って採用しようとしても、人が集まらない状況が珍しくありません。そのため、「未経験から育成する」という発想に切り替える企業が増え、実務経験よりもポテンシャルを重視した採用が広がっているのです。

こうした背景があるからこそ、ITエンジニアとしての実務経験がなくても、「学ぶ意欲」や「成長の見込み」がある人は、十分に採用のチャンスを得られます。未経験だからといってあきらめる必要はありません。

未経験者を積極的に採用する企業の特徴

未経験者を採用する企業には、いくつかの共通点があります。一つは、育成前提で人材を採っていることです。このような企業は、研修制度やOJTを整え、ITエンジニアとしてゼロから育てていく体制を持っています。教育用の資料やカリキュラムが用意されている場合も多く、未経験でも成長しやすい環境が整っていることが多いです。

もう一つの特徴は、長期的な視点で人材を見ていることです。入社時点で完璧なスキルを求めるのではなく、「3年、5年と育てていく中で戦力になってほしい」というスタンスを持っています。こうした企業では、技術だけでなく、働き方や考え方も含めて、ITエンジニアとしての土台を身につけていくことができます。

求人票には「未経験歓迎」「第二新卒歓迎」と書かれていることも多いですが、実際の育成体制には差があります。応募前や面接時に、研修内容や先輩社員のサポート、レビュー文化などを確認しておくと、自分に合った環境を選びやすくなります。

採用で重視されるのは「経験」よりも「成長意欲」

未経験のITエンジニア志望者に対して、企業が最も見ているのは「今何ができるか」だけではなく、「これからどれだけ伸びていきそうか」です。技術は後から教えることができますが、学ぶ姿勢や成長意欲は教えにくい部分だからです。

例えば、独学でプログラミングを学び続けている、仕事の合間や休日にオンライン学習を継続している、簡単なアプリを自作している、といった行動は、強いアピールポイントになります。また、分からないことにぶつかったときにどう対処しているかも重要です。調べて試す、周りに相談する、記録を残すなど、自分なりに工夫して乗り越えようとする姿勢があれば、ITエンジニアとしての素養は十分にあります。

ITエンジニアとしての経験がなくても、「成長したい」「ITエンジニアとしてキャリアを築きたい」という気持ちと、それを裏付ける行動があれば、企業からの評価は高まります。


企業がITエンジニア未経験者に求めるスキルとは

ITリテラシーと基礎的な技術理解

未経験だからといって、完全なゼロでいいわけではありません。企業がITエンジニア志望者にまず求めるのは、基礎的なITリテラシーです。ここでのITリテラシーとは、パソコンやインターネットの基本操作に加え、OSやブラウザ、ネットワークの簡単な仕組みを理解しているレベルを指します。

例えば、ファイルやフォルダの構造が分かるか、エラーメッセージを見て自分で検索できるか、ログインやアカウント管理について基本的な感覚を持っているか、といった点は日常の行動から伝わります。また、「サーバー」「データベース」「クラウド」といったITエンジニアの現場で頻出する用語の意味を、ざっくりでも理解しておくと、入社後の学習やコミュニケーションがスムーズになります。

こうした基礎の理解は、ITエンジニア向けの入門書や、ITパスポートなどの参考書を通じて身につけることができます。プログラミングの前段階として、IT全体のイメージをつかんでおくと、技術の理解も早くなります。

論理的思考力と問題解決力

ITエンジニアの仕事は、「なぜ動かないのか」「どうすれば思った通りに動くのか」を考え続ける仕事と言っても過言ではありません。複雑な問題をいくつかの要素に分解し、一つずつ確認しながら原因を探る力、そして解決策を組み立てる力が求められます。これが、論理的思考力や問題解決力です。

この力は、必ずしも数学の成績で決まるものではありません。むしろ、日常生活や仕事の中で、何かトラブルや課題が起きたときに、感情的になるのではなく、「何が原因か」「どこから手をつけるべきか」を考えられるかどうかがポイントです。
ITエンジニアの現場では、エラーやバグは避けられません。そうした場面で、あきらめずに調査し、仮説を立て、試しながら前に進める人は、未経験でも高く評価されます。

コミュニケーション能力とチーム意識

ITエンジニアというと、一人で画面に向かってコードを書き続けるイメージを持つ人もいますが、現場の仕事はむしろチームプレーが中心です。仕様を確認したり、他のメンバーと作業を分担したり、進捗や課題を共有したりと、コミュニケーションの機会は多くあります。

ここで求められるコミュニケーション能力は、特別に話がうまいことではありません。相手の話をしっかり聞き、自分の状況や疑問点を正直に伝えられることが大事です。分からないことをそのままにせず確認できるか、認識のズレに気づいたときに率直に話し合えるかが、チームにとって大きな価値になります。

また、チーム意識も重要です。自分のタスクだけに集中するのではなく、チーム全体のゴールやスケジュールを意識し、周囲の負荷を考えながら動ける人は、ITエンジニアとして信頼されやすくなります。前職でのチーム経験や、アルバイト、部活動などでの協働の経験も、十分アピール材料になります。

継続的に学ぶ姿勢(自己成長への意欲)

ITエンジニアは、入社した時点で学びが終わる職種ではありません。むしろ、そこからが本番です。新しいフレームワークやライブラリが登場し、既存の技術もアップデートされていきます。そのため、継続的に学び続ける姿勢は、技術スキルと同じくらい重要視されます。

企業が見ているのは、「今どれだけ知っているか」だけでなく、「これからどれだけ学んでいきそうか」です。毎日少しずつでも学習を続けている人、自分で教材を探し、分からない部分を補おうとしている人は、ITエンジニアとして伸びていくと判断されます。

学習記録を残したり、作ったものをポートフォリオとしてまとめたりすることで、この「学び続ける姿勢」は具体的にアピールできます。未経験だからこそ、「今、こうやって準備しています」という姿を見せることが大切です。

プログラミングの基礎スキル(独学でも評価される)

未経験のITエンジニア志望者に対して、企業は「プログラミングに触ったことがあるかどうか」を重視します。いきなり高度なレベルを求められることはありませんが、少なくとも一つの言語について、基本的な文法を理解し、簡単なプログラムを動かした経験があると評価がぐっと高まります。

独学で構いません。むしろ、独学で基礎を身につけていることは、主体性や粘り強さのアピールにもつながります。条件分岐や繰り返し、関数、配列といった基本構文を使い、簡単なアプリやツールを作ってみましょう。作ったものが一つでもあれば、面接で具体的に説明しやすくなります。

完璧を目指す必要はありません。大事なのは、「プログラミングをやってみたうえで、それでもITエンジニアを目指したいと思っている」という事実です。この一歩を踏み出しているかどうかが、未経験者同士の大きな差になります。


採用担当者が注目する3つのポイント

「なぜITエンジニアを目指すのか」の明確さ

面接で必ず聞かれるのが、「なぜITエンジニアになりたいのですか」という質問です。ここでの答えは、採用担当者にとって非常に重要な判断材料になります。理由があいまいだと、「ほかの職種でもいいのではないか」「少し大変になったら辞めてしまうのではないか」と不安に思われてしまいます。

志望動機を伝えるときは、「将来性がありそうだから」「リモートワークがしたいから」といった表面的な理由だけで終わらせないことが大切です。これまでの経験や価値観と結びつけて、「なぜ自分はITエンジニアとして働きたいのか」を自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。具体的なきっかけやエピソードがあると、説得力が増します。

「ITエンジニア」という仕事に何を感じているのか、どんなところに魅力ややりがいを感じているのかを整理しておくことが、面接の準備として重要です。

学習・実践の証拠をポートフォリオで示す

未経験者の学習や意欲を証明するうえで、最も分かりやすいのがポートフォリオです。ポートフォリオとは、自分が作成したアプリケーションやプログラムをまとめた作品集のことです。高度なものである必要はなく、簡単なもので構いませんが、「自分で設計し、実装し、動かした」という事実が重要です。

ポートフォリオには、作品そのものだけでなく、「どんな目的で作ったのか」「どの技術を使ったのか」「どこで苦労し、どう解決したのか」といった説明も添えておくと、採用担当者やエンジニアがあなたの思考プロセスを理解しやすくなります。GitHubなどのサービスを活用すれば、コードの履歴から学習の継続度合いもアピールできます。

ポートフォリオがあるだけで、「本当に手を動かしている人」という印象を与えられます。ITエンジニア未経験であっても、ここまで準備している人は確実に一歩リードできます。

現職や過去の経験をどう活かせるかを言語化する

未経験だからといって、これまでのキャリアが無意味になることはありません。むしろ、企業は「前職の経験をITエンジニアとしての仕事にどう生かしてくれるのか」を知りたがっています。

例えば、営業の経験があれば、顧客の要望をヒアリングして整理する力や、説明力が強みになります。接客やサービス業の経験があれば、利用者目線で物事を考える姿勢や、トラブル対応力が活きます。事務職であれば、正確なデータ入力や業務フロー理解といったスキルが、システム改善の場面で役立ちます。

自分の過去の経験を振り返り、「この経験はITエンジニアとしてどんな場面で活かせるか」を考えてみましょう。それを面接で具体的に伝えられれば、「未経験だけれど採用する価値のある人材」と感じてもらいやすくなります。


未経験から採用につなげるための準備方法

学ぶべきプログラミング言語の選び方

最初のステップとして、どのプログラミング言語を学ぶかを決める必要があります。ITエンジニアの世界には多くの言語がありますが、未経験の段階では、まず一つに絞って基礎を固めることが大切です。

Webアプリケーションの開発を目指すなら、フロントエンド領域ではJavaScript、バックエンドではJavaやPython、PHPなどがよく使われています。業務システムを扱う企業では、Javaの求人が多い傾向があります。一方で、スタートアップやモダンな開発環境では、PythonやJavaScript(Node.js)を採用していることもあります。

どの言語を選ぶか決める際は、自分の興味と求人ニーズの両方を参考にしましょう。気になる企業やポジションの求人票をいくつか読み、どの言語がよく出てくるかチェックしてみると良いです。どの言語を選んでも「無駄」にはならないので、悩み過ぎて手が止まるよりも、一つを選んで学習を始めることが最も重要です。

学習方法の比較:独学・スクール・実践型の違い

ITエンジニアを目指す学習方法には、主に独学、スクール、実践型(インターンや現場参加)があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分に合った組み合わせを選びましょう。

独学は、費用を抑えながら自分のペースで進められる点が魅力です。書籍やオンライン学習サイト、公式ドキュメントを活用すれば、基礎知識を身につけることができます。ただし、学習の順番を自分で考える必要があり、つまずいたときに相談相手がいないと挫折しやすい面もあります。

スクールは、カリキュラムが整理されていて、メンターに質問できる環境が整っているのが強みです。短期間で集中的にスキルを身につけたい人や、一人だと継続が不安な人に向いています。ただし、費用は高くなりがちです。

実践型の学習としては、インターンやアルバイト、個人開発などがあります。実際のプロジェクトや現場に近い形で学ぶことで、教科書にはない実務感覚が身につきます。基礎レベルのスキルを身につけたあとに、こうした実践の場に参加できると、転職活動でも大きな武器になります。

転職エージェントや学習コミュニティの活用法

未経験からITエンジニアを目指す道のりは、一人だけで進めていると不安を感じやすくなります。そこで頼りになるのが、転職エージェントや学習コミュニティです。
転職エージェントは、未経験者向けの求人を紹介してくれるだけでなく、職務経歴書や面接対策についてもアドバイスしてくれます。IT業界に強いエージェントを選べば、企業側が何を重視しているか、どのようにアピールすべきかといった具体的な情報を得ることができます。

学習コミュニティは、モチベーションの維持に役立ちます。同じようにITエンジニアを目指している人や、現役エンジニアと交流することで、悩みを共有したり、学習方法やキャリアの情報を交換したりできます。オンラインのコミュニティや勉強会も多く、地域に関わらず参加しやすくなっています。

サポートを受けながら効率的に学ぶコツ

サポートを受けるときに大切なのは、「すべてを任せる」のではなく、「自分の軸を持ったうえで使う」という姿勢です。エージェントやスクールの意見を参考にしつつも、最終的にどの求人を選ぶか、どんなITエンジニアを目指すかは自分で決めることが重要です。

学習に関しても、受け身になり過ぎないよう注意が必要です。講義や教材に沿って学ぶだけでなく、自分で調べ、試し、失敗しながら身につけていく姿勢が、ITエンジニアとしての成長には欠かせません。サポートを「楽をするためのもの」と捉えるのではなく、「より速く、より深く学ぶための補助ツール」として活用していくと、効率よくスキルアップできます。


まとめ:未経験でも採用されるITエンジニアになるために

採用される人に共通する3つの特徴

未経験からITエンジニアとして採用される人には、いくつかの共通点があります。一つ目は、「学び続ける力」です。毎日少しずつでも学習を続けられる人は、確実に実力を伸ばしていきます。二つ目は、「挑戦を恐れない姿勢」です。分からないことに出会ったときに、諦めるのではなく、調べて試す行動を積み重ねられる人は、現場でも頼りにされます。

三つ目は、「自分の言葉で語れる軸」を持っていることです。なぜITエンジニアを目指すのか、どんなキャリアを歩みたいのか、これまでの経験をどう活かせるのか。これらを自分の言葉で説明できる人は、たとえ未経験でも説得力があり、採用担当者の印象に残ります。

今日から始められる行動ステップ

ITエンジニアとして採用されるために、今日からできることは多くありません……ではなく、実はたくさんあります。まず、自分がどんなITエンジニアになりたいのかを簡単でもいいので書き出してみましょう。そのうえで、学ぶ言語を一つ決め、入門書やオンライン教材を使って環境構築と最初のコードを書いてみるところまで進めてみてください。

少し余裕があれば、学習した内容をメモに残したり、簡単なプロフィールや学習記録を作り始めたりするのも良い一歩です。それらは、後にポートフォリオや自己PRの材料になります。
未経験からのスタートは、不安も大きい反面、伸びしろも大きく残されています。今日の小さな一歩が、未来のITエンジニアとしての自分につながっていきます。焦らず、しかし止まらずに、一歩ずつ進んでいきましょう。